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贈与税納付に関連する認定の有効期限とは?事業承継税制で押さえておきたい基本ルール


贈与税の納付に関連する事由について都道府県知事の認定を受ける場合、この認定には有効期限があります。ただし、その期限はすべて一律ではなく、どの制度に基づく認定かによって大きく異なります。ここを正確に理解しておかないと、認定がいつまで有効なのかを誤解してしまうおそれがあります。





まず基本として、金融支援を受けるための都道府県知事の認定は、大きく「贈与税納付に関連する事由に係る認定」「相続税納付に関連する事由に係る認定」「それ以外の通常の事由に係る認定」に分かれており、それぞれ有効期限の考え方が異なります。通常の事由に係る認定については、原則として認定を受けた日の翌日から1年を経過する日までが有効期限です。したがって、一般的な認定であれば、認定後1年間が有効期間の目安になります。





これに対して、贈与税納付や相続税納付に関連する認定は、より長い期間が設定されています。贈与税納付に関連する認定であれば、原則として贈与税の申告期限の翌日から5年を経過する日までが有効期限です。相続税納付に関連する認定であれば、相続税の申告期限の翌日から5年を経過する日までが有効期限となります。つまり、税の申告期限を起点に5年間というのが基本的な枠組みです。





もっとも、この5年の起算点は、常にその認定に直接対応する申告期限だけで決まるわけではありません。同一の者が第二種経営承継贈与や第二種経営承継相続に関係している場合には、別の申告期限との前後関係が問題となります。その場合、最初に事業承継税制の適用を受けることになった贈与税または相続税の申告期限のうち、もっとも早く到来したものの翌日を起算日として、そこから5年を数えることになります。この点は制度の中でも特に分かりにくい部分ですが、要するに「後から生じた認定だから、その時点から単純に5年延びる」とは限らず、最初の税申告期限を基準に一本化して考える場合がある、ということです。





また、令和4年9月1日より前に最初の経営承継円滑化法上の認定を受けている場合には、現行のルールではなく、旧施行規則に基づく基準日等が適用されることがあります。このため、過去に認定を受けた案件については、現行制度だけで判断せず、旧制度の扱いも確認する必要があります。





第一種特別贈与認定中小企業者に係る認定の有効期限は、原則としてその贈与に係る贈与税申告期限の翌日から5年を経過する日までです。第一種特別相続認定中小企業者に係る認定も同様に、相続税申告期限の翌日から5年を経過する日までとされています。第二種特別贈与認定中小企業者および第二種特別相続認定中小企業者についても、基本的には第一種経営承継贈与または第一種経営承継相続に係る申告期限の翌日を基準として5年間という考え方が採られています。





特例承継に関する認定についても、考え方は概ね同じです。第一種特例贈与認定中小企業者に係る認定は、第一種経営承継贈与に係る贈与税申告期限の翌日から5年を経過する日までが有効期限です。第一種特例相続認定中小企業者についても、相続税申告期限の翌日から5年を経過する日までが基本です。第二種特例贈与認定中小企業者および第二種特例相続認定中小企業者については、その受贈者または相続人がその株式等について最初に受けた一定の認定に係る贈与または相続・遺贈の区分に応じて、贈与税申告期限または相続税申告期限の翌日から5年を経過する日までが有効期限とされています。ここでも、同一人に複数の承継税制が関係してくる場合には、もっとも早い申告期限の翌日を起算点とする考え方が及びます。





このように見ていくと、事業承継税制における認定の有効期限は「認定日から一定期間」ではなく、「どの税の申告期限を基準にするのか」で決まるケースが多いことが分かります。特に特別・特例・第一種・第二種と制度が分かれているため、名称が似ていても起算点の考え方を丁寧に確認しなければなりません。





さらに、個人の事業用資産の贈与または相続に関連する認定には、会社の株式承継とは異なるルールが設けられています。この場合の認定の有効期限は、他の個人である中小企業者が営んでいた特定事業用資産に係る事業について、最初に受けた所定の認定の翌日から2年を経過する日までです。株式に関する承継が5年基準であるのに対して、個人の事業用資産に関する認定は2年基準になっているため、混同しないよう注意が必要です。





また、株式会社の事業後継者に円滑に承継させることが困難な場合についても、特別の有効期限が定められています。これは、代表者が高齢や健康上の理由などで安定的な経営継続が難しくなっているにもかかわらず、一部株主の所在不明により後継者への承継が進めにくいようなケースを想定したものです。この場合の認定の有効期限は、認定を受けた日の翌日から2年を経過する日までです。ただし、その2年の間に裁判所へ特例対象株式の競売または売却に関する申立てがされた場合には、単純に2年で終わるのではなく、その競売による換価または売却が実際に行われた日まで効力が続くことになります。





全体を通してみると、認定の有効期限は大きく三つのパターンに整理できます。通常の認定は1年、贈与税や相続税に関する承継税制の認定は原則5年、個人事業用資産や株式会社事業後継者に関する特殊な認定は2年です。ただし、実務上もっとも重要なのは、単に年数だけを覚えるのではなく、「どの日の翌日から数えるのか」という起算点を正確に押さえることです。特に、複数の承継制度が同一人に関係する場合や、旧制度が適用される可能性がある場合には、条文や施行規則を踏まえて慎重に確認する必要があります。





※この記事は税理士事務所の見習いスタッフが日頃の業務で感じたことや素朴な疑問をコラムとして掲載しております。念のため専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は責任を負いかねますので、個別具体的な案件に関する疑問やご相談がある場合には、弊所代表税理士「うめちゃん先生」まで直接問い合わせを頂くか、お問合せフォームからお問合せ下さい。無料相談会も随時実施していますので(完全予約制)お気軽に活用ください。





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