合併や株式交換等をした場合に必要な都道府県知事への報告とは?

合併等をした場合に必要となる都道府県知事への報告
金融支援のために都道府県知事の認定を受けている中小企業者が、合併や株式交換等を行った場合には、認定の承継に関係して、都道府県知事への報告が必要になります。
認定を受けていた会社が合併によって消滅したり、株式交換等によって完全子会社になったりする場合、会社の形や支配関係が大きく変わります。そのため、認定を受けた当時の状況と、合併等の後の状況が変わっていないか、また、認定を引き継ぐための要件を満たしているかを確認する必要があります。
まず、合併の場合について見ていきます。
経営承継円滑化法施行規則に定める吸収合併存続会社等は、合併の効力が発生した日等の後、遅滞なく、一定の事由に該当することを都道府県知事に報告しなければならないとされています。
この報告をする際には、規則様式第13による報告書を作成し、その写し1通と、必要な添付書類をあわせて提出することになります。
添付書類としては、まず、吸収合併契約書または新設合併契約書の写しが必要です。合併の内容を確認するための基本的な書類になります。
次に、合併効力発生日等における吸収合併存続会社等の定款の写しも提出します。合併後の会社の目的や機関設計などを確認するためです。
また、合併効力発生日等の後の吸収合併存続会社等の登記事項証明書も必要です。登記事項証明書によって、合併後の会社の登記上の状態を確認することになります。
さらに、合併効力発生日等の直前における吸収合併存続会社および吸収合併消滅会社の従業員数証明書も提出します。中小企業者としての要件や事業実態を確認するうえで、従業員数は重要な判断材料になります。
吸収合併存続会社等が株式会社である場合には、合併効力発生日等における株主名簿の写しも必要です。誰がどれだけの議決権を持っているのかを確認するためです。
財務関係の書類としては、合併効力発生日等の翌日が属する事業年度の直前事業年度に係る財務諸表などを提出します。株式会社であれば、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表などがこれにあたります。持分会社であれば、貸借対照表、損益計算書、社員資本等変動計算書、個別注記表などが対象になります。
加えて、合併効力発生日等における吸収合併存続会社等の資産の帳簿価額の総額と、その内訳を記載した書面も必要です。これは、資産保有型会社などに該当しないかを確認するための資料として重要になります。
そのほか、吸収合併存続会社等が上場会社等または風俗営業会社のいずれにも該当しない旨の誓約書も提出します。また、吸収合併存続会社等の特定特別子会社が風俗営業会社に該当しない旨の誓約書も必要になります。必要に応じて、これら以外にも参考となる書類を提出することがあります。
次に、株式交換等の場合についてです。
株式交換完全親会社等についても、株式交換効力発生日等の後、遅滞なく、一定の事由に該当することを都道府県知事に報告しなければならないとされています。
この場合は、規則様式第14による報告書を作成し、その写し1通と必要書類を添付して、都道府県知事に提出します。
添付書類としては、まず、株式交換契約書または株式移転計画書の写しが必要です。株式交換や株式移転の内容を確認するための中心となる書類です。
また、株式交換効力発生日等における株式交換完全親会社等の定款の写しも提出します。合併の場合と同じく、会社の基本的な内容を確認するためです。
登記事項証明書については、株式交換効力発生日等の後の株式交換完全親会社等および株式交換完全子会社等のものが必要になります。親会社と子会社の双方について、登記上の状況を確認するためです。
さらに、株式交換効力発生日等の直前における株式交換完全親会社等の従業員数証明書も提出します。株式会社である場合には、株式交換効力発生日等における株式交換完全親会社等の株主名簿の写しも必要です。
財務諸表については、株式交換完全親会社等の株式交換効力発生日等の翌日が属する事業年度の直前事業年度の書類を提出します。株式会社であれば貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表などが対象となり、持分会社であれば貸借対照表、損益計算書、社員資本等変動計算書、個別注記表などが対象になります。
株式移転の場合には、株式移転設立完全親会社の成立の日における資産の帳簿価額の総額と、その内訳を記載した書面も提出します。これにより、設立された親会社の資産状況を確認することになります。
また、株式交換完全親会社等が上場会社等または風俗営業会社のいずれにも該当しない旨の誓約書、そして、その特定特別子会社が風俗営業会社に該当しない旨の誓約書も必要です。これらのほか、都道府県知事が確認を行ううえで参考となる書類を提出することもあります。
都道府県知事は、これらの報告を受けたうえで、それぞれ必要な要件に該当することを確認したときは、規則様式第16による確認書を交付することとされています。この確認書は、合併や株式交換等の後も認定上の地位を承継するうえで、重要な意味を持ちます。
また、経済産業大臣は、経営の承継を円滑に進めるために必要があると認めるときは、都道府県知事に対して、確認書の交付を受けた認定中小企業者の名称、代表者の氏名、その他必要と認める事項に関する情報を求めることができます。
なお、報告書が提出期限までに提出されなかった場合でも、一定の救済措置があります。都道府県知事が、期限内に提出できなかったことについて、提出者の責めに帰することができないやむを得ない事情があると認める場合には、その事情がなくなった後、遅滞なく報告書と事情の詳細を記載した書類を提出することで、期限内に提出されたものとみなされます。
このように、認定を受けている中小企業者が合併や株式交換等を行う場合には、合併効力発生日等または株式交換効力発生日等の後、遅滞なく都道府県知事へ報告する必要があります。必要書類も多いため、合併等を進める段階から、どの書類が必要になるのか、どのタイミングで提出するのかを事前に確認しておくことが大切です。
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