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相続税申告後に支給が確定した死亡退職金【新潟相続専門税理士ブログ】

 

Question
昨年夫が死亡し、相続税の申告を行いました。その後に夫が生前に勤務していた会社から退職金の支給が確定し、お金を受け取りましたが、こちらは課税対象になりますか。

また、この退職金の申告手続きについても教えてください。

 

 

 

Answer
企業で働く方が亡くなった場合に、その遺族に支払われる退職金を「死亡退職金」といい、今回の退職金はこれに該当すると思われます。

昨年に被相続人が亡くなられたとありますが、被相続人に支給されるべきであった退職手当金等を被相続人が亡くなった後に受け取る場合に、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは「みなし相続財産」として扱われるため相続税の課税対象となります。よって今回の場合は相続税が課税されることになります。

申告については当初の申告をしたのちに支給が確定しているため、修正申告をすることになります。

この修正申告により納付すべき相続税に係る滞納税の計算については、相続税の法定期限の翌日からその修正申告書の提出のあった日までの期間は延滞税の額の計算の基礎となる期間に算入されないこととされています。(相続税法 第51条第2項第1号)。

 

また今回の事例では、その退職手当金が当初申告の課税価格に算入されなかったことについて正当な理由があると認められますので、過少申告加算税の賦課はされないものと考えて良いでしょう。(国税通則法 第65条第4項,平成12年課資2―264「相続税,贈与税の過少申告加算税及び無申告加算税の取扱いについて(事務運営指針)」)。

因みに“被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したもの”とは、

① 死亡退職金で支給される金額が被相続人の死亡後3年以内に確定したもの

② 生前に退職していて、支給される金額が被相続人の死亡後3年以内に確定したもの

このふたつのことを指します。

被相続人の死亡後3年を経過した後に受け取った退職金は相続税ではなく、支給を受ける相続人等の一時所得(所得税)とされるため、所得税が課税されることになります。よって退職手当金の支給を受けた人が、他の所得と合算して所得税の確定申告を行うことになります。

 

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