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経営承継円滑化法の一般制度における指導・助言の手続きと確認申請のポイント


一般制度で都道府県知事の確認を受けるための要件





会社である中小企業者が、経営承継に関する指導や助言を受けるためには、一定の要件について都道府県知事の確認を受けることができます。





この確認は、経営承継円滑化法施行規則16条に定められている要件に該当するかどうかを確認するための手続きです。事業承継を円滑に進めるうえで、後継者や代表者、承継に向けた具体的な計画が整っているかどうかが重要になります。





一般制度の場合、まず中小企業者が会社であることが必要です。個人事業者ではなく、会社として事業を行っている中小企業者が対象になります。





また、その会社が上場会社等や風俗営業会社に該当しないことも必要です。経営承継に関する支援制度は、一定の中小企業者を対象とする制度であるため、上場会社等や風俗営業会社は対象から外されています。





さらに、その会社に特定後継者がいることも重要です。特定後継者とは、現在の代表者または過去の代表者が死亡または退任した場合に、新たに代表者となる候補者であり、その代表者から相続、遺贈、贈与によって株式等や事業用資産等を取得することが見込まれる人をいいます。





すでに代表者である人が、他の代表者や元代表者から株式等や事業用資産等を取得することが見込まれる場合も、特定後継者に該当することがあります。複数の候補者がいる場合には、そのうち会社が定めた1人に限られます。





次に、特定代表者がいることも必要です。特定代表者とは、株式等や事業用資産等を後継者に承継させる側の代表者または元代表者をいいます。





特定代表者については、単に代表者であればよいというわけではありません。同族関係者と合わせて、その会社の総株主等議決権数の過半数を有していることや、その本人が有する議決権数が、同族関係者の誰よりも下回らないことなどが求められます。





これは、承継の対象となる株式等について、特定代表者が実質的に会社の経営支配権を持っているかどうかを確認するための要件です。過去に代表者であった人についても、代表者であった当時に同様の議決権要件を満たしていたことが求められます。





そして、特定代表者が有する株式等や事業用資産等を、特定後継者が支障なく取得するための具体的な取組計画を持っていることも必要です。事業承継では、後継者を決めるだけでは不十分です。どの財産を、どのような方法で、どの時期に承継するのかを具体的に整理しておくことが大切です。





さらに、特定後継者の相続が開始した場合に、新たに特定後継者となることが見込まれる者がいる場合には、その人についても確認の対象になります。この場合、その中小企業者が定めた1人に限られます。つまり、後継者に万一のことがあった場合の次の承継先まで考えておく必要があるということです。





なお、以前は親族外承継が対象とならない時期もありましたが、平成26年12月31日までの取扱いであり、現在は親族外の承継も制度の対象になり得ます。親族に後継者がいない場合でも、要件を満たせば、社内の役員や従業員などへの承継を検討できる可能性があります。





確認申請に必要な書類と変更・取消しの注意点





都道府県知事の確認を受けようとする中小企業者は、規則様式第21の2による申請書を作成し、その写し1通と必要書類を添付して、都道府県知事に提出します。





まず必要になるのが、確認を申請する日における定款の写しです。定款は、会社の目的や機関設計など、会社の基本的な内容を確認するための重要な書類です。





次に、株主名簿の写しも必要になります。確認申請日現在の株主名簿だけでなく、特定代表者が代表者であった時における株主名簿も提出する必要があります。特定代表者に係る同族関係者である会社がある場合には、その会社の株主名簿も含まれます。





これは、特定代表者がどの時点で、どれだけの議決権を有していたのかを確認するためです。経営承継の制度では、議決権の保有状況が重要な判断材料になります。





また、確認申請日の前3か月以内に作成された登記事項証明書も必要です。登記事項証明書によって、会社の登記上の内容や代表者の状況を確認します。





さらに、確認申請日において、その中小企業者が上場会社等または風俗営業会社のいずれにも該当しない旨の誓約書も提出します。対象会社としての適格性を確認するための書類です。





特定代表者やその親族に関する資料として、戸籍謄本等または特定代表者の法定相続情報一覧図も必要になります。ただし、対象となる親族は、その中小企業者の株式等を有する親族に限られます。親族関係や相続関係を確認するための書類です。





そして、特定後継者が、特定代表者の有する株式等や事業用資産等を支障なく取得するための具体的取組計画書も必要です。この計画書では、承継をどのように進めるのかを具体的に示すことになります。





また、その中小企業者が特定後継者を定めたことを証する書類も提出します。新たに特定後継者となることが見込まれる者がいる場合には、その人を定めたことを証する書類も含まれます。





そのほか、要件確認の参考となる書類が必要になる場合もあります。会社の状況や承継計画の内容によって、追加資料を準備することも想定しておくとよいでしょう。





都道府県知事は、申請を受けた後、要件を満たしていると確認した場合には、規則様式第22による確認書を交付します。一方で、確認をしない旨を決定した場合には、規則様式第23により、申請者である中小企業者に通知することとされています。





確認を受けた後に、特定後継者や新たに特定後継者となることが見込まれる者を変更しようとする場合には、あらためて都道府県知事の確認を受けなければなりません。ただし、特定後継者を変更しようとする場合には、その特定後継者に係る特定代表者の相続が開始した後は、変更の確認を受けることができません。





また、具体的な取組計画を変更しようとする場合にも、都道府県知事の確認を受けることができます。事業承継は長期にわたることも多く、会社の状況や後継者の事情が変わることがあります。そのため、計画内容を変更する場合には、必要な確認手続きを忘れないようにすることが大切です。





変更申請についても、都道府県知事が確認した場合には様式第22による確認書が交付され、確認をしない旨の決定をした場合には様式第23により通知されます。





なお、経済産業大臣は、中小企業者の経営承継を円滑に進めるために必要があると認めるときは、都道府県知事に対して、確認書の交付を受けた中小企業者の名称、代表者の氏名、その他必要と認められる事項に関する情報を求めることができます。





確認を受けた後であっても、一定の場合には確認が取り消されることがあります。たとえば、確認に係る特例後継者または特定後継者の相続が開始した場合には、都道府県知事が確認を取り消すことができます。





また、偽りその他不正の手段によって確認を受けたことが判明した場合にも、確認が取り消される可能性があります。制度を利用する際には、申請内容を正確に記載し、必要書類を適切に整えることが重要です。





このように、一般制度における指導・助言の確認手続きでは、会社であること、対象外の会社に該当しないこと、特定後継者と特定代表者がいること、そして具体的な取組計画があることが重要になります。





事業承継は、後継者を決めただけで完了するものではありません。株式等や事業用資産等をどのように承継するのか、後継者に万一のことがあった場合にどうするのか、計画変更が必要になった場合にどのように対応するのかまで考えておく必要があります。早い段階から必要書類を整理し、都道府県知事の確認手続きに備えておくことが大切です。





※この記事は税理士事務所の見習いスタッフが日頃の業務で感じたことや素朴な疑問をコラムとして掲載しております。念のため専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は責任を負いかねますので、個別具体的な案件に関する疑問やご相談がある場合には、弊所代表税理士「うめちゃん先生」まで直接問い合わせを頂くか、お問合せフォームからお問合せ下さい。無料相談会も随時実施していますので(完全予約制)お気軽に活用ください。





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