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税理士事務所見習いスタッフコラム【相続対策編】生命保険を活用した相続税対策の落とし穴とは?


正直に言います。
「生命保険で相続税が減らせますよ!」って聞くと、ちょっとお得感あるし、「なにそれ、やっとかなきゃ損じゃん?」って思いません?





私も最初そう思っていました。税理士事務所で見習いを始めるまでは。





でもですね…実はそこ、意外と“落とし穴”があるのです。しかもその穴、パッと見わかりづらくて、けっこうスルッと落ちちゃう。
ということで今回は、そんな生命保険と相続税対策の「うっかりポイント」について、日々勉強中の見習い目線でおしゃべりしてみたいと思います。





保険=節税って、ほんと?





そもそもなんで生命保険が相続税対策に使われるのかっていうと、ズバリ「非課税枠」があるからです。





保険金って、一定の条件を満たすと「500万円×法定相続人の数」まで非課税になるのです。
たとえば、奥さんと子ども2人なら、500万円×3人=1500万円まで、保険金を受け取っても相続税がかからない。これはすごい!





なので、
「現金で残すより、保険にして残した方が、相続税的にお得ですよ〜」っていうアドバイスはよくあるし、実際その通りなのです。





ただ…ここに落とし穴があるのですよ。何がややこしいって、“使い方”によっては逆効果にもなっちゃうってこと。





こんなパターン、けっこうある





たとえば、実際にご相談を受けたケース(もちろん名前も内容もぼかしてますけど)で、こんなことがありました。





「父が亡くなって、保険金が入ってきました。相続税の対策で入っていた保険なので、非課税ですよね?」とご家族。
話を聞いていくと、どうやら契約者は「お父さん」、被保険者も「お父さん」、受取人が「お母さん」っていうパターン。





これ、いわゆる“死亡保険金”の基本形で、非課税の対象になるので一安心…と思いきや、問題はそのあと。





その保険金が、遺産分割の話し合いとは“別枠”で進んでいたのです。





つまり、「保険金はお母さんがもらうもの、遺産は残った家族で分ける」ってスタンス。
でも他のご兄弟が、「それも遺産じゃないの?」ってモヤモヤ。で、揉める。





これ、めちゃくちゃよくあります。
税金的には非課税になるけど、家族の中で「なんであの人だけ保険金もらって、遺産ももらうの?」ってなるパターン。悲しいけどリアル。





そしてここで、「遺留分」の問題が出てきたりするのです。





遺留分っていうのは、「最低限これだけは相続できるよ」っていう取り分のことで、あまりに偏った分け方をすると「それ不公平じゃない?」って訴えられる可能性も。
保険金も、場合によっては“遺産の一部”とみなされる可能性があるので、油断できません。





生命保険が課税対象になるパターンもある





あと、「生命保険=非課税」って思い込んでいると、これまた危ない。





たとえば契約者・保険料負担者が「お母さん」で、被保険者が「お父さん」、保険金の受取人も「子ども」っていうケース。
この場合、税金の扱いは“相続税”じゃなくて、お母さんから子どもへの“贈与税”になるのです。しかも贈与税って、相続税より税率が高い!





まさかの節税どころか課税額がアップしているっていう地雷。
これは、「誰が保険料を払ったか」が超重要で、契約形態ひとつでぜんぜん税金の扱いが変わっちゃうんです。





見習いの私も最初、「えっ、どっちも相続でもらうお金じゃないの?」って思ったのですけど、税法の世界では、契約者=お金を出した人、ここがキーなんですね。





じゃあどうしたらいいの?





「じゃあ保険使うの、やめたほうがいいの?」って思った方、安心してください。
正しく使えば、生命保険は相続対策としてめちゃくちゃ心強いです。





大事なのは、「保険金の受取人を誰にするか」とか、「契約者と保険料負担者は誰なのか」とか、「他の遺産とどうバランスを取るか」ってことを、ちゃんと計画的に考えること。
あと、家族みんなで事前に話し合っておくことも大切ですね。





「自分が死んだあとの話なんてしたくないよ〜」って気持ちもわかりますけど、話し合いって、揉め事を防ぐための一番の薬だと思うのです。





そして、これを全部ひとりでやろうとすると大変なので、信頼できる税理士さんや保険のプロに相談するのがおすすめ。





ちなみに私も、税理士の先輩たちに何度も「ここ注意だよ!」って言われながら勉強中です。ほんと、奥が深い世界です…。





最後にひとこと!





というわけで、生命保険を使った相続税対策、メリットは大きいけど、落とし穴もあるよって話でした。





まとめると、
「非課税=万能じゃない!」
「契約の形によって課税されることもある!」
「保険金が原因で家族が揉めることもある!」
「でも、ちゃんと設計すれば超便利!」って感じです。





あとは、「保険に入ったら終わり」じゃなくて、定期的に見直すのも大事。家族構成が変わったり、税制が変わったりしたら、設計し直す必要が出てくるかもしれません。





「保険=節税」っていうワンフレーズだけで判断するんじゃなくて、自分の家族にとって本当にいい方法か?を一緒に考えていきましょう。





そしてそのとき、よければ、税理士事務所の私たちをちょっと思い出してもらえたら嬉しいです(見習いですが!)。





ではでは、最後まで読んでくれてありがとうございました!
またどこかで、おしゃべりできたらうれしいです〜!





※この記事は税理士事務所の見習いスタッフが日頃の業務で感じたことや素朴な疑問をコラムとして掲載しております。念のため専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は責任を負いかねますので、個別具体的な案件に関する疑問やご相談がある場合には、弊所代表税理士「うめちゃん先生」まで直接問い合わせを頂くか、「お問合せフォーム」からお問合せ下さい。無料相談会も随時実施していますので(完全予約制)お気軽に活用ください。





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