Blog ブログ

Blog

HOME//ブログ//生命保険金の受取人が法定相続人と記載されていた場合の保険金の取得割合は?【新潟相続専門税理士ブログ】

相続ブログ

生命保険金の受取人が法定相続人と記載されていた場合の保険金の取得割合は?【新潟相続専門税理士ブログ】

 

Question

妻は、損害保険会社との間で、自己を被保険者とする死亡保険金額1,000万円の保険契約を締結していました。

本件保険契約に適用される普通保険約款には「保険金額の全額を死亡保険金として死亡保険金受取人(死亡保険金受取人の指定のないときは、被保険者の法定相続人)に支払います。」との定めがありました。

妻は、保険契約加入時の申込書の「死亡保険金受取人指定」欄を空白のまま提出しており、その申込書の受取人指定欄には、「相続人となる場合は記入不要です。」との注記がされていました。

保険証券には「死亡保険金受取人」欄には、「法定相続人」という文字が記入されていました。

本件保険契約加入後の保険期間中に、妻は交通事故により死亡しました。

自分と妻との間に子供はなく、妻の両親・祖父母も既に死亡しています。妻には兄弟姉妹が2人います。

1.この場合、妻の法定相続人は、誰になりますか。

2.各相続人が取得できる保険金額はいくらになりますか。

3.相続税の課税価格に算入される金額は、いくらになりますか。

 

 

 

Answer

1. 法定相続人は民法で次のとおり定められております。配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、以下の表の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

 



 

今回のケースでは妻と夫との間に子供はおらず、妻の父母・祖父母も既に死亡していますので、法定相続人は配偶者である夫と妻の兄弟姉妹である2人の合計3人となります。

もし、兄弟姉妹が既に死亡している場合には、その兄弟姉妹の子供が相続人となります。

なお、配偶者とは正式な婚姻関係にある者をいい、内縁関係の人は相続人には含まれません。

 

2. 各相続人が取得できる割合は、夫と兄弟姉妹の法定相続分の割合に相当する保険金額を取得することができます。

上記①の表の法定相続分にあてはめると

夫は、1,000万円×3/4=750万円、

兄弟姉妹は、2人合計で1,000万円×1/4=250万円、取得でき、

兄弟姉妹1人あたりの取得保険金額は250万円×1/2=125万円となります。

 

3. 1,000万円の保険金を相続人3人が相続分に応じて取得したのは、相続税法第3条第1項第1号の規定により相続により取得したものとみなされるので、他に妻が死亡したことにより取得した保険金がないときは、死亡保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の人数)の範囲内であるので、相続税の課税価格に算入される金額はありません。

 

 

【新潟で相続(相続対策・相続手続き・相続税申告)について相談するなら税理士法人フォーカスクライド(新潟オフィス)までご連絡ください。】
SHARE
シェアする
[addtoany]

ブログ一覧